【インドネシア語講座 #3】di- 接頭辞(受動態)と -nya 接尾辞 ― 筆者の母校UNISSULAで学ぶ
今回の題材は、筆者の母校である UNISSULA(Universitas Islam Sultan Agung) です。UNISSULAは、中部ジャワ州スマラン市にあるイスラム系私立大学で、1962年に設立されました。医学部、工学部、法学部など多くの学部を擁する総合大学です。
筆者は1989年〜1995年にこのキャンパスで学びました。
今日はUNISSULAに関する話題を使って、di- 接頭辞(受動態) と -nya 接尾辞 を学んでいきましょう。
まず、今日の文法ポイントを含む例文を見てみましょう。
Kampus Unissula dibangun di atas tanah wakaf. Gedung-gedungnya direnovasi setiap tahun agar mahasiswanya bisa belajar dengan nyaman.
日本語訳
「UNISSULAのキャンパスはワクフ(イスラム寄進)の土地の上に建てられた。学生たちが快適に学べるよう、建物は毎年改修されている。」
(独自例文 ― 筆者のUNISSULA在学経験に基づく)
文法のポイント:
- dibangun(建てられた)→ di- 接頭辞による受動態
- direnovasi(改修される)→ di- 接頭辞による受動態
- Gedung-gedungnya(その建物)→ -nya 接尾辞(所有)
- mahasiswanya(その学生たち)→ -nya 接尾辞(所有)
ポイント1: di- 接頭辞(受動態の基本)
インドネシア語で 受動態 を作るには、動詞の語幹に di- を付けます。前回(#2)で学んだ me- 接頭辞が能動態を作るのに対し、di- は「〜される」という受動態を作ります。
#### 能動態(me-)と受動態(di-)の対比
| 語幹 | 能動態(me-) | 受動態(di-) | 意味 |
|---|---|---|---|
| bangun | membangun | dibangun | 建てる → 建てられる |
| buat | membuat | dibuat | 作る → 作られる |
| tulis | menulis | ditulis | 書く → 書かれる |
| pakai | memakai | dipakai | 使う → 使われる |
| guna(kan) | menggunakan | digunakan | 使用する → 使用される |
| kirim | mengirim | dikirim | 送る → 送られる |
#### 重要: p/t/s/k の子音復元
me- 接頭辞では語幹の頭の p, t, s, k が消える(鼻音化する)ことを #2 で学びました。一方、di- 接頭辞ではこれらの子音はそのまま残ります。
| 語幹 | me- 能動態 | di- 受動態 |
|---|---|---|
| pakai | memakai(pが消える) | dipakai(pが残る) |
| tulis | menulis(tが消える) | ditulis(tが残る) |
| simpan | menyimpan(sが消える) | disimpan(sが残る) |
| kirim | mengirim(kが消える) | dikirim(kが残る) |
つまり、di- は語幹をそのまま付けるだけ なので、me- よりもシンプルです。
#### 例文
| インドネシア語 | 日本語 |
|---|---|
| Surat itu ditulis oleh mahasiswa. | その手紙は学生によって書かれた。 |
| Kampus dibangun pada tahun 1962. | キャンパスは1962年に建てられた。 |
| Buku ini dibaca oleh banyak orang. | この本は多くの人に読まれている。 |
| Pintu ditutup pada jam 10 malam. | ドアは夜10時に閉められる。 |
※ 受動態で行為者を示すときは oleh(〜によって)を使います。
ポイント2: -nya 接尾辞の3つの用法
-nya はインドネシア語で最もよく使われる接尾辞の一つで、主に3つの用法があります。
#### 用法1: 所有(〜の、彼の/彼女の/その)
三人称の所有を表します。英語の his/her/its に相当します。
| インドネシア語 | 日本語 |
|---|---|
| rumahnya | 彼の/彼女の家 |
| namanya | その名前 |
| mahasiswanya | その学生 |
| tanahnya | その土地 |
#### 用法2: 名詞化(〜なこと、〜なもの)
形容詞や動詞に付けて、名詞的な表現を作ります。
| インドネシア語 | 日本語 |
|---|---|
| besarnya | その大きさ |
| mahalnya | その高さ(値段) |
| indahnya | その美しさ |
| datangnya | その到着 |
例文: Besarnya kampus Unissula membuat saya kagum.(UNISSULAキャンパスの大きさに私は感動した。)
#### 用法3: 強調・限定(〜というのは、実は〜)
文中で強調や限定のニュアンスを加えます。
| インドネシア語 | 日本語 |
|---|---|
| Sebenarnya saya mau kuliah di Semarang. | 実は私はスマランで大学に通いたかった。 |
| Biasanya kelas dimulai jam 8 pagi. | 普通は授業は朝8時に始まる。 |
| Tentunya kita harus belajar. | もちろん私たちは勉強しなければならない。 |
ポイント3: 前置詞 di と接頭辞 di- の区別
インドネシア語には 前置詞の di と 接頭辞の di- があり、見た目が似ているので注意が必要です。
| 種類 | 書き方 | 意味 | 例 |
|---|---|---|---|
| 前置詞 di | di + 場所(スペースあり) | 〜で、〜に(場所) | di kampus(キャンパスで) |
| 接頭辞 di- | di + 動詞(スペースなし) | 〜される(受動態) | dibangun(建てられる) |
#### 見分け方のコツ
- di の後ろが場所・名詞 → 前置詞(di Semarang, di rumah, di atas)
- di の後ろが動詞の語幹 → 接頭辞(dibangun, ditulis, digunakan)
例文で比較:
- Kampus dibangun di Semarang.(キャンパスはスマランに建てられた。)
- dibangun = 接頭辞 di-(受動態)
- di Semarang = 前置詞 di(場所)
| 単語 | 意味 | 例文 |
|---|---|---|
| kampus | キャンパス、大学 | Kampus Unissula ada di Semarang.(UNISSULAのキャンパスはスマランにある。) |
| tanah | 土地 | Harga tanah di kota sangat mahal.(市内の土地の値段はとても高い。) |
| mahasiswa | 大学生 | Mahasiswa Unissula belajar dengan giat.(UNISSULAの学生たちは熱心に学んでいる。) |
| wakaf | ワクフ(イスラム寄進) | Wakaf adalah bentuk sumbangan dalam Islam.(ワクフはイスラムにおける寄付の一形態である。) |
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